温泉寺の本堂へ
息を切らしながら登ると、まず国指定重要文化財の本堂が見えます。こちらは南北朝時代にあたる、至徳年間(1384~87年)に造営されたお堂で、重要文化財に指定されています。内部の参拝は本坊にて拝観料を納めてから拝観します。
33年ぶりに公開されている御本尊さま
温泉寺の本尊十一面観音(国指定重要文化財)が2018年4月23日から3年間公開されています。この仏像は2メートルを超える大きなもので、法隆寺などの本尊を造ったという伝承がある仏師嵆文(けいもん)が制作しました。ご本尊の手から伸びている 五色の紐は麓まで伸びている白い晒(さらし)と繋がっています。
※堂内は撮影禁止です。取材のため特別に許可を得て撮影しています。
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本坊/本堂 拝観料 300円
城崎美術館 入館料 300円
本坊/本堂 /城崎美術館共通券 400円
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2018年6月現在の料金
本坊と本堂から少し行くと、多宝塔があります。但馬地方唯一の多宝塔で、明和4年(1767年)に再建されますが、建築様式は屋根が大きめで南北朝時代のものを踏襲したとみられています。
温泉寺の寺宝を展示している美術館です。空海の真筆と伝わる「尊勝曼荼羅」や、 鎌倉時代作の「 胎蔵界大日如来坐像」など歴史の深い文化財を展示しています。
温泉寺と城崎温泉
城崎の温泉街と温泉寺を訪れてみて、その魅力というのは何気なさなのではないかと感じました。奈良時代から続く街ですが、なにか仰々しくそこに歴史があるのではなく、日常の延長線上の生活の中に溶け込んでいるようでした。昔の湯治客のように長期滞在してゆっくり町を散策しながら新しい発見をしてみたいと感じました。みなさんも城崎温泉へ訪問の際は、隠れ歴史スポット探しをしてみてはいかがでしょうか。
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