この40話から、真田丸最終章に突入します!九度山での蟄居生活の約10年をすっ飛ばし、大坂の陣まで話が一気に進みますので、世の中がどのように変化しているのかを説明してみましょう。
徳川家康は関ヶ原から約10年をかけて、大名の移封と改易を繰り返し、大坂城の豊臣家が孤立するよう大名を配置します。まず、豊臣との絆が深い西国の大名と大坂城の行き来を寸断するため、徳川家康の信任が厚い池田氏を姫路、鳥取、岡山に配置します。そして、大坂城の周りには、姫路城(池田輝政)、彦根城(井伊直継)、和歌山城(浅野長晟)、津城(藤堂高虎)、篠山城(松平康重)を配置し、家康が最も信頼する家臣に守らせ大坂城を監視します。そして、巨大な名古屋城を築城、家康の息子の義直に守らせ、大坂に対しての前線基地として配置します。
こうして、豊臣秀頼が有力大名の支援を受けられない状況を作った後、家康は豊臣家を滅ぼすために、方広寺の鐘の銘文に難癖をつけて戦を仕掛けます。大名の加勢は期待できず、万事休すの豊臣家ですが、関ヶ原後の後、浪人になっていた猛者をかき集め、家康を迎え撃つ戦支度を始めます。
大坂城に集結した主な武将
- 真田信繁:信繁は、父の旧臣にも呼びかけ、息子の幸昌(大助)をつれて大坂城に入城。真田丸ではこの時「真田幸村」と名乗った事にするようです。
- 長宗我部盛親(ちょうそかべもりちか):四国の有力武将。関ヶ原後に改易され京都で蟄居。大坂の陣に参戦するため、散り散りになっていた旧家臣を率いて1000人ほどの手勢を率いて大坂城に入城します。
- 後藤又兵衛(ごとうまたべえ):黒田官兵衛の家臣で、幼い頃から一緒に育った黒田長政に仕えていましたが、長政と大げんかして出奔。大坂の陣に参戦。長政は徳川方。
- 毛利勝永(もうりかつなが):関ヶ原では西軍に味方。高知の山内家預かりでお世話になっていたのに、徳川に味方すると嘘をついて脱出。豊臣に加勢します。
- 大谷吉治(おおたによしはる):父の大谷吉継と関ヶ原に参戦。敗戦後は各地を流浪していましたが、豊臣の招きに応じて参戦しました。
- 仙石秀範(せんごくひでのり):仙石久秀の嫡男で、父に逆らい関ヶ原では西軍について、廃嫡され絶縁されていたところを、豊臣からの誘いで大坂城に入城します。
- 明石全登(あかしてるずみ):関ヶ原後改易された宇喜多家の家老。39話の最後に信繁を迎えに来たのがこの人でしたね。
大坂城には、統率を欠くものの、武勇に秀でた武将が集結し、その軍勢は10万を超えたといわれています。
そして、板挾みでかわいそうな目にあう片桐且元については「大阪冬の陣、キーパーソンはあのマイナーキャラ片桐且元だった!?綿密に仕掛けられた徳川の罠!」にて説明しています。