海に浮かぶ海城だった大友宗麟の牙城 臼杵城

大友氏の栄枯盛衰

大友氏が大分府内の大友氏館(臼杵城から北西方面に約30キロ)から臼杵城に拠点を移したのは、1557~1561年(具体的に時期を断定する資料はない)とされています。大友氏館は地形的にも平たんな土地にあり、復元イラストを見ても、都(京都)を意識した雅な御殿の立ち並ぶ館で、戦国時代の要塞としては心許なかったのではないかと推察します。

大友氏館の復元イラストはこちらのサイトに掲載されています。大友氏遺跡概要 – おおいた応援隊 大友歴史保存会

 

臼杵城 国崩し(レプリカ)

臼杵城 国崩し(レプリカ)


鎌倉時代からの守護大名であった大友氏は、戦国期に最盛期を迎え絶大な勢力を誇っていましたが、破竹の勢いで領土を拡大してきた島津軍の侵攻を1586年に受けることとなります。大友宗麟は、大坂城へ赴き豊臣傘下へ下ることを約束し、秀吉の援軍を求めます。本拠地臼杵城は、日本に初めて輸入された大砲といわれる「国崩し」(フランキ砲)も動員して応戦しました。

臼杵城の城下町

臼杵城の城下町

臼杵城 正面豊臣軍が九州に到着し島津軍を打ち負かしていってくれたおかげで、大友氏は、この戦いで勝ちはしますが、前の本拠であった大友氏館一帯は島津軍に焼き払われ、臼杵城一帯も大被害を受けて滅亡寸前まで追い詰められてしまいます。悲劇は続くもので、翌年に、宗麟が死去、嫡男義統(よしむね)が家督を継ぎます。

大友氏から、新しい城主へ

豊臣秀吉が九州を平定したのちは、豊後一国を安堵され、大友氏は大名として無事生き残っていましが、朝鮮出兵(文禄慶長の役)の際、味方を救出せず撤退した事が問題になり、義統が敵前逃亡の咎で改易され、大友氏の時代が終焉を迎えます。

大門櫓近くの土塁

大門櫓近くの土塁

その後、豊臣系の大名、福原氏、太田氏が城主を務め、関ケ原の戦い以後は、美濃から入封した稲葉氏が幕末までの15代にわたり城主となります。

臼杵城の感想

卯虎口門(うとのくちもん)

卯虎口門(うとのくちもん)


臼杵駅から一番近い臼杵城の入り口は、卯虎口門(うとのくちもん)で、臼杵駅方面から訪問する際はこちらから登城する人が多いかと思います。ここは当時、海の中。

卯虎口門脇櫓(うとのくちもんわきやぐら)

卯虎口門脇櫓(うとのくちもんわきやぐら)

卯虎口門脇櫓を見上げると、海からまっすぐそそり立った岸壁であったと想像できます。かなりきつめの階段を上ると、

臼杵城 卯虎口門付近より

臼杵城 卯虎口門付近より

臼杵城の稲荷神社からけっこう高く卯虎口門脇櫓の横から見下ろすとちょっと怖い。稲荷神社からは海がよく見えました。

臼杵城本丸の端っこから下をのぞくと、本丸と海水面落差が想像できます。これは船でつけても登るのは容易ではありませんね。

本丸空堀

本丸空堀

臼杵城 鉄門櫓跡

臼杵城 鉄門櫓跡

本丸と二の丸の間には、鉄門櫓跡や、大きな空堀があり見ごたえのある石垣(17世紀前半)が見られます。

臼杵城 天守台

臼杵城 天守台

臼杵城内で唯一の16世紀の石垣が残る天守台の横から二の丸方面へ歩いてみましたが、城内はそれほど高低差もなく、高石垣を張り巡らされていたにせよ、要害を突破されて侵入されると、ひとたまりもなかったのではないかなと想像します。

臼杵城 大門櫓跡

臼杵城 大門櫓跡

正面玄関にあたる大門櫓の方面に抜けると、城の表情はがらっと変わり、石垣と岩が混在していて、いかにも荒々しいお城が見られます。城下町からは、さぞ見栄えのする城塞だったのでしょうね。城内にはとても詳しい説明看板が各所にあり、よく整備されて、下調べなしで訪れても十分に楽しめるお城でした。また行く機会があったら、今度は三の丸周辺と、城の外周をじっくり巡りたいと思います。

臼杵城 鐙坂

大友氏時代から登城路としてあった、岩をくり抜いた「鐙坂(あぶみざか)」

鐙坂の祠?P.S.鐙坂にある謎の祠のようなもの。これなんだろう??

出典

お城データ

 
お城名
臼杵城(うすきじょう)
お城別名
丹生島城、巨亀城、金亀城、亀城
概要
大友宗麟が新たな拠点として臼杵城の前身となる丹生島城を築城。現在は埋め立て地の中にあるが、築城当時は北、南、東を海に囲まれた海城であった。
所在地
大分県臼杵市臼杵丹生島
アクセス
臼杵駅から徒歩7分

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